アングラ

パンフレットを読んでいて、フッと頭に浮かんだ。

「マシーン日記」って、ある意味アングラっぽいなぁって思った。

なんか、この世の出来事じゃなく、三次元の世界を感じさせるような不思議な世界。

ちょっぴり不気味でありながら、なんか引きこまれるストーリー。
ミチオの色っぽさは剛くんそのもの。


剛くんの魅力は危うさと色っぽさが混在してるところだと思う。


演出してくださった金さんが、「この3人のキャスティングがすでに演出の半分以上を占めている。完璧な素材が適材適所に配置されているから、あとは素材の魅力を活かすだけ」と。

蜷川さんは完璧な素材をちゃんと用意してくれた。
もうそれだけで、自分の思うように後を継ぐ人が完璧に仕上げてくれると確信して安心して天国に旅立ち、そして、きっとコクーンの舞台を見下ろしていたに違いない。



パンフレットの宮沢りえさんは、妖艶で、ビニールの中に生きるイメージのモモだけど、舞台の生身のモモは、ピュアで可愛くて、りえさんでなければ、あのモモはあり得なかった。


六平さんが、「よくわかんなかったけど、最後泣けたね、いい芝居観たね、って思ってもらえれば、それが一番の幸せです。」と言ってくれたように、すべてを理解しようとしなくてもいいってことなんですね。

適材適所の役者で成り立つ「ビニールの城」は、それだけで現代版アングラの味を出していたのではないだろうか。