「夜中に犬に起こった奇妙な事件」観劇日記

東京日帰りの観劇でございました。

一度だけの今回の観劇。


ホント、一回きりなんて物足りない!

幸人くんの愛おしさと、アイドル森田剛のキラキラなダンスに目と心を奪われました!


正直、原作も読まないでいたのど、ネタバレが気になって覗いてみたりしていたけど、あそこまでの破壊力は想像できなかったよ。


あの膨大な台詞と数字や記号?の羅列!

たぶん、剛君以外の役者さんもあの台詞は言えるんだろうけど、剛君にだけは特別な思い入れがあるから、特別に感動するんだろうか。
いや、剛君が幸人を演じたのは必然のこと。
森田剛の幸人でなければ成立しないであろうとさえ思えたのは私だけじゃないんじゃない?

テレビでも、何度かアスペルガー症候群の人を見ることがあって、家族や周りの人々はさぞ大変だろうなと感じていたから、まさにその通りの幸人くん。

でも、共通しているのは家族も周りも、大変さを何とか克服したり、格闘しながら乗り越えて、一緒に生きていこうとしていているってこと。

昔よりテレビや他のメディアの発達や発信の仕方で、大分認識され、偏見も少なくなってきた。

近所にも幸人くんのような男性が住んでいる。お母さんが付き添って、歩いている姿をよく見かける。もう成人していて、どこか施設で働いている様子。
いろんな葛藤を乗り越えてきたような、堂々と連れて歩く姿にあらためて敬服してしまう。


ネタバレしているので知りたくない方はスルーしてくださいね。












以下ネタバレ含みます。

幸人くんの、いえ剛君そのものと言える、あの優しくてソフトな声と語り口。

純粋な心と自由な言動。

憎めない幸人くん。
小島聖さん演じる先生の温かい見守る姿に救われる。父親役の入江雅人さん、昔のシュールな笑いを見せていた頃からのファンでした。お久しぶりのお姿。パンフレットではふっくらしたお顔でしたけど、舞台上ではあまり気にならないくらいでした(笑)

幸人くんに対して厳しかったり優しかったり、時にはどうしようもなくイライラしたりするのは、現実的によくあると思う。
母親役の高岡早紀さん。色白で綺麗だった〜。
彼女が母親役?って、観る前は疑問に思っていたけど、あのような事情を抱えている母親であれば納得。
夫との関係の悪化だけではなく、幸人くんからも逃れたかったと感じた。

何通もの手紙が幸人くんにも届いていたのに、父親は読ませていなかった。
もし、見ていたら幸人くんはお母さんのこと、理解できただろうか。

犬はお父さんが殺したんだってことを知って、次は僕が殺される、だからお母さんがいる東京に行く。
お母さんと住むことは、嬉しいというより、殺されたくない一心だと思う。

一回だけの観劇だから、言葉や内容の把握は曖昧なのでちゃんと説明はできません。
ただただ、幸人くんの動きに注目してました。

場面転換が、椅子や家具や物などを登場人物の方々によって動かされ、そのたびに衝撃音が響き渡るので、ちょっと耳障りに感じてしまいました。それだけが気になったことです。

でも、演出家さんは剛君の身体能力の素晴らしさを良く知っていらっしゃる!

場面転換における幸人くんの動き、スピード感とアクロバティックな組み合わせが見事!共演者の方々との息もピッタリ!
幸人くんをヒョイ!と持ち上げ、リフトするは、揺らすは、目にも止まらぬ早さで追い付かない。

椅子や人の動きの転換は金閣寺を思い出した。
お見事でした。


そしてカーテンコールでの、幸人くんと、他の共演者さん達のパフォーマンスがステキ!

剛君がいた!アイドルなキラキラ衣裳をまとった、森田剛が、まるでコンサートで踊っているように、生き生きと笑顔で、しかも数字と公式?の羅列の説明をしながらのダンス。
これは、やはり剛君でなきゃ出来なかったと確信しました。
これで、少しコンサート気分を味わえて、次にあるであろうコンサートまでなんとか待てそうな満足感に包まれたのでありました。


今回の観劇は主人と娘夫婦以外には内緒。
だから、お土産も少なくて済んで良かったよ(笑)
いつもなら、ウソはつけなくて白状するけど、今回は貫き通しました。うっかりお土産話をしそう(笑)

行きの新幹線では隣に私と同世代のビジネスマンが。どちらまでいかれるんですか?と聞かれ、それから孫の話とか、少しだけ会話したけど、そういえば今まで隣席の方とほとんど会話したことがなかったなぁ。その方、帰りの新幹線の席番も偶然同じなんですよと言うので、私も自分の席を確認してビックリ!
行きも帰りも、はやぶさ8号車の3のE(窓側)でした!
帰りはその方は私より早い時間でしたが、帰りの私の席の隣は空席のままだったので、ずっとパンフレットを見ていることができました(笑)

日帰りだったけど、疲れより満足感と幸福感に満たされました。